前回、マルチタスクには、2種類あると言いました。
(以下、参照)
ここでは、「真のマルチタスク」と区別するため、「そうではないマルチタスク」を便宜的に「偽マルチタスク」と命名します。
私は思うのです。
もう、「偽マルチタスク」をもてはやす風潮を辞めるべき時に来たのではないか?と。
※ここで言う「偽マルチタスク」とは、仕事で必要とされる意識的な脳の切り替えのこと
昔から人間は、こんなに色んな業務を忙しなく処理しなければならなかっただろうか?
世の中が便利になるに従って、業務の数が増えてきていないだろうか?
便利になる前は、一つ一つの業務に時間がかかっていた為、せいぜい1日に処理できる業務は1つか2つ。
例えば、ワープロが世に登場する前は、書類を全て手書きしていたので、書類一つつくるのに、1日を要していた。
便利なモノがこの世に登場すると、業務が短時間で終わる。
すると、空いた時間に、別の業務が押し込まれる。
本来なら、空いた時間は、自分の時間に使えば良いのだが、そんな事をしていたら、たちまち企業は別の会社に追いつかれ、廃業に追い込まれてしまう。
だから、企業は、手の空いた従業員に別の業務を命じる。
すると、1日1つだった業務が、気づくと2つに。
そして、再び、世の中に便利なモノが登場すると、2つの業務が3つに。更に3つが4つに。
このようにして、世の中、便利になればなるほど、1日で処理する業務の数は増えていき、気づけば数十件。
脳みその切り替え頻度も増してくる。
こうして、脳みそをうまく切り替えられる人間が重宝される時代に変わってきた。
企業に雇ってもらうためには、従業員も努力をしなければならない。
そして、世の中に「偽マルチタスク」を習得するためのhow toがあふれかえり、うまく習得した人間が評価される時代となった。
あれ?ちょっと待てくれないか?
なぜ、便利を享受するはずだった人間が、便利に振り回されているのか?
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