今でも記憶に残っている。
2、3歳の頃だったと思う。
ばあちゃんに手を引かれ、買い物に行った時、
エスカレーターに乗るタイミングがつかめず、怖いと思った。
この時、初めて自分というものを強烈に意識した。
この怖がってエスカレーターに乗れずにいるのが自分なんだと。
みんなが普通にエスカレーターに乗る中、いつまでたっても乗れないでいる。
その後、ばあちゃんに手を引かれ、梅雨明けの道を帰り、アスファルトのくぼみに貯まった水たまりで遊んだ記憶がある。
あの日は、生まれて初めて自分という存在に気づいた日だったんだと思う。
コメント