昨年末、ダイハツの不正発覚の際、私は他人事ではないと思った。

妻がニュースを見ながら、「なんでこんな事するかね〜?」と言った時、
すぐに私は「開発スケジュールが過密なんだろ。追い込まれてしたんだと思う。」と言った。
すると、続け様にニュースから、
「第三者委が不正の原因と指摘したのが、短期開発によるプレッシャー」と流れてきた。

忙しくなると、やむ得ず不正に手を染める気持ちは非常によく分かる。
忙しさというのは、不正を生みやすい環境を作り出す。
ざっくり言うとこんな感じ。
忙しい → 心をなくす → やむを得ず不正
マルチタスクをせざるを得ないくらい沢山の仕事を抱えていると、一つでもつまづくと命取りになってしまう。
だから、多少、強引な事をしてしまう。
他の業務に支障を出さない為に。
ただ、この強引さが度を過ぎると、不正という事になる。
仕事には、絶対に余白が必要だ。
※余白=何もしない時間。何か起こった時に対応できる時間。
余白のない過密な業務計画は、総崩れになるか、強引な事をしないと遂行できない。
担当者としては、総崩れだけは避けたい。
だから、強引な手法を取りがちだ。
だけど、こんな事を言うと、
「不正をしてまで、遂行することが責任ある態度なのか?」と言われるだろう
おっしゃる通りである。
しかし、組織の幹部に
「何かあった時に対応するため、業務計画に余白を作りました。これで進めていいですか?」
と聞いたところで「何かないようにしろ」と言われるだけである。
それに、
「何か起こった時に、すぐに幹部に相談すればいいのでは?」と言われるだろう
しかし、事が起こってからでは遅いのだ。
相談してる時点で、計画は総崩れなのである。(それくらいパンパンな過密スケジュールを課されているのだ)
相談する余白時間すら確保されてないので、相談できたとしても、対応を検討している間にゲームオーバーになる。
じゃあ、どうしたらいいのか?
組織の幹部が、業務計画に余白を持たせる重要性を認識する事だ。
仮に余白で何も起こらなかったとしても、その時間は創造的な時間に充てられる。
(例えば、より組織を円滑に動かす為の仕組み作りとか。一つでも無駄な業務を削減するとか。)
だから、決して無駄にはならない。
この無駄こそが、成長の糧となる。
管理職は、部下の余白を業務で埋める事が仕事だと思っているようだが、逆である。
むしろ、余白を作ってやる事に専念すべきなのだ。
世の中の管理職に一言、言いたい。
まず、ゴミのような雑務を担当に沢山割り振るのはやめていただきたい。
部下の成長の機会を奪っている。
一つ一つの業務は、大した事ないと思って、割振っているかもしれないが、同時多発的に起こると命取りになるのである。(参考ブログ)
一つでも業務が減ると、大変助かるのである。
部下のスケジュールに余白を作る事に専念していただきたい。
以上をお願いして、今日は終わりとしたい。
コメント
[…] […]