最近、通勤電車に揺られながら、考える
「人生、これでいいのだろうか?」
今、私は県庁に、餌をもらいに通っているだけの存在だ。
県庁の仕事に生きがいをなくし、ただただ、与えられた業務をこなすだけの生活。
「安定収入あるからいいじゃん」という人もいるけど、
人生一度きりなのに、今となっては好きとも言えない仕事で時間が刻々と過ぎるのは、モヤモヤする
通勤時の駅まで向かう道中、遠くに建設中の高層マンションが見える。
日に日に、高く積み上がり、もうすぐ完成を向かえそうだ。
マンションですら日々成長し、刻々と変化していくのに、自分は、ただただ、県庁に餌をもらいに行く毎日。
そろそろ、駅が近づく頃になると、通学中の専門学校の学生集団と出くわす。
楽しそうに友達と話しながら駅から出てくる人たちもいれば、一人音楽を聴きながら歩いてくる人もいる。
「この頃の自分て何を考えてたかなー」とふと振り返る。
正直、当時の自分は、特にしたいこともなかった。とりあえず、世間体もいいし、公務員なっとくかぁー。くらいの事しか考えてなかったと思う。
そう考えると、ある意味、私は夢を叶えているはずなんだけど、ポッカリ心に穴が空いている。
電車にゆられながら、外の景色に目をやる。
電車は、ちょうど川の上にかかった橋を渡る瞬間だった。朝もやの中、太陽の光が水面に反射し、キラキラと輝いていた。
「はぁー、綺麗だなぁ〜。こんな日は、ゆっくり外を散歩したいなぁ〜」
周りのみんなは気づいているのかな?と電車の中で辺りを見渡してみる。
皆、スマホに目を落とし、俯き(うつむき)加減のまま電車の揺れに身を任せていた。
朝から疲れ切った表情をしている人の多さに驚いた。
みんな、この四角い箱に乗って、各々の職場に運ばれているんだな。文句も言わずに。
そんなことを考えていると、電車は、県庁の最寄駅に到着。
降車し、県庁に向かっていると、通勤時間のため、各方面から県職員が合流し、みな同じ方向に進んでいく。
私は、足を止めて、少し離れた所から人の流れを観察した。
黒い人の塊が、四角い建物に吸い込まれて行く。
県庁が巨大な一つの生物に見えた。
まるで、私たちは細胞だな。
電車で運ばれて、県庁という巨大生物の中で機能するひとつひとつの細胞。
勝手な事は許されない。
一つの細胞が暴走すると、それはガン細胞と認定され、除去される。
一方、与えられた任務を着実こなしてさえいれば、栄養を与えられ、生きながらえる。
さらに、この着実性が、正確かつ迅速であれば、その細胞は、脳細胞へと進化できる。
そうか、そうか。
私は今、県庁という巨大生物のひとつの細胞という人生を歩んでいるんだな。
脳細胞に目をつけられなければ、定年までは安泰だ。
世間体も悪くない。
県庁の細胞になりたい人だって、腐るほどいる。
ただ、、、、、
この人生、、、、
おもろいか?
いや、おもんねーぞっっ!!!
よし、辞めるかー。

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